映画とインテリアブログ 「第22作目」

雨の多い梅雨のような4月でしたね。
文字通り陽気に水を差された感じで折角の桜の季節も消化不良でした。。。

さて、気を取り直して気分の明るくなる映画の話題を(私だけですかねw)
少し前の話になりますが、本年度のアカデミー賞は地味なノミネートではありますが、
中々、満遍なく行き届いたラインナップで楽しめました。

その中で作品賞に輝いた「バードマン あるいは(無知がもたらす予知せぬ奇跡)」を
先日、観てきました。
この作品の監督である「アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督」(名前を覚えられた試しがないw)は「バベル」などシリアスな作風で知られた監督だったので、
今作のようなコメディとも取れるテンポの良い斬新な映画を撮った事が驚きでした。

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督

そんなチャレンジングな映画でアカデミー賞を取ってしまうのだから凄いですね!
その映画で印象的なのが劇中に流れ続けるフリースタイルのドラム・ソロ。
おそらく、映像に合わせて即興で叩いているのだと思いますが、
それがすこぶるカッコ良かったです!!
この映画とは別の映画でJ.Kシモンズが助演男優賞を取った
「セッション」(これも傑作でした!!)でもジャズドラマーが主人公でしたし、
今、ジャズドラムがキているのでしょうかw

元々、黒人独自の音楽であったジャズが今や、喫茶店でも病院の待合室でも流れるような
ソフィスティケートされた音楽になってしまう以前はバリバリに尖った不良の音楽でしたから、(今でも一部はそうだと思いますが)先鋭表現の映画との相性は抜群です。

ではインテリアと相性と良いのは何でしょうか?

「衣食住」

生活の3大要素として語られる事の多いこの言葉それぞれの
関係性で言えば「食」は食事を摂るダイニング、食事を作るキッチンと浅からぬ関係が
見えてきますが、こと「衣」となると顔見知り程度の関係に見えることも(笑)

良く日本のインテリア文化の成熟度を表す言葉として
「ブランド品で着飾っても自宅は残念」
という表現があるように、自己投資への優先順位がと言いますか、
その分配比率に極端に開きがあるのが
日本人にとっての「リアル」な「住」なのだと思います。
(勿論、この状況の責任は我々、インテリアに携わる者に大きくあります)
その点、ヨーロッパを始めとした欧米文化は「衣食住」のバランスの取り方が
非常に上手いですね。
(このヨーロッパインテリア事情はSuggyのブログが非常に面白く紹介しています。
是非ご一読を!!)

そこで今回は・・・
「映画」と「インテリア」と「ファッション」のバランスという観点で
映画を紹介したいと思います。

巨匠 フランシス・コッポラの娘 ソフィア・コッポラ監督

ソフィア・コッポラ監督
ソフィア・コッポラ監督

女性ならではの映画を撮る才色兼備な方です。
自身のファッションレーベルも運営しているくらいなので服のセンスも良く、
シンプルで都会的なセンスを感じます。
育ちが良いのがよーく分かるインテリアですねw
映画もパステルカラーを基調とした映像と
女性的繊細さを併せ持つオリジナリティーがあり、
優れた映像作家だと思います(マッチョな映画が好きな方はダメかなw)

「ヴァージン・スーサイズ」

ヴァージン・スーサイズ

「マリー・アントワネット」

マリー・アントワネット

ファッション界の重鎮 カール・ラガーフェルド

カール・ラガーフェルド
カール・ラガーフェルドの自宅
カール・ラガーフェルドの自宅
カール・ラガーフェルド自宅

これぞ、彼の美意識が反映したインテリアです。
アクの強いインテリアに全く負けていませんw
そんな彼の生き様は「ファッションを創る男」という
ドキュメンタリー映画で堪能出来ます。

「ファッションを創る男」

ファッションを創る男

「ティファニーで朝食を」

ティファニーで朝食を

言わずと知れたオードリーヘップバーンの魅力が炸裂した古典です。
この映画を語る時、ジバンシィがデザインしたドレスなどファッションの文法で
語られる事が多いですが、主人公のホリーが暮らすNYのアパートは小さく粗末ながらも
シンプル且つ適度にGirlyで非常に好感が持てるインテリアです。
主人公ホリー同様、玉の輿を狙う若き婦女子(若くなくてもw)には
ファッションだけでなく是非、参考にして頂きたいです(笑)
しかしこの頃の彼女は本当に魅力的ですね。

どのような服を着て、どのような物を食べ、どのような家に住むのか。
これらを総称して「ライフスタイル」言いますが、
要は自分がどのような「事」が好きなのかを「物」を介した自己表現なのだと思います。

自分の好きなモノを本能の赴くままにバランスなんて考えずに
選ぶことも一種の自己表現ではあると思いますが、
せっかくなんで、少し手間と時間を掛けて日々の生活を取り巻くモノを
センス良く選ぶって良くないですか?
それは着飾るだけでは出来ない最高にHappyなセルフプロデュースだと思います。

そんな魔法を掛ける事が出来るリビングハウスに是非、ご来店を!!